黒染め続きへ
＜2011/10/02時点＞
さあいよいよ黒染めです。作品の出来の良し悪しが決まる大事な工程です。
最近では塗装→ウエザリングによる素晴らしい作品に出会う事が多くなりましたが、小生が到達するには試行錯誤が必要です。 前回のキューロクでも黒染めに挑戦しましたが気に入らず（要は失敗し）、結局は最後に塗装をしました。
二作目のＤ５１７は是非成功させたいものです。
黒染めを行う前に小生が考えるメリットデメリット，注意点をあげてみました。
＜メリット＞
・鉄の質感が得られる
・黒染めにより自然にウエザリングをした状態となる
ウエザリング塗装をしなくても、勝手に極めて自然な感じに仕上がる
なんと言っても小生にはこれが最大のメリット
・黒染め液自体は無臭，黒染め中も無臭のため匂いを気にせず屋内で行える
・下塗り（プライマー）→乾燥→ガン洗浄→上塗りなどの工程が一切不要
・塗装の場合の厚塗りの失敗が起こりえない＝ディテールを潰さない
・塗り残しがない
・天候，日照，湿度に左右されない（いつでも出来る。と思う）
＜デメリット＞
・半田を犯す（最大のデメリットだと思う）＝パーツが取れる恐れがある
・染まり具合にムラができる（今後の経験で解消される？ 部位によってはメリットとなり得るが・・・）
・染まった部位が電気抵抗が大きくなる（小生の経験。文献によれば黒塗りで後も電気は通すようだが）
・黒染め後はそのまま半田付けできない。（キサゲ刷毛などで黒染めを落として真鍮肌を出せば可能）
＜黒染めの注意点（綺麗に染めるためには）＞
・黒染めの前に油分を除去する
・生地に半田を残さない
・真鍮面をできるだけきれいにする
以上を踏まえ黒染めを行いました。成功するか失敗するか。
まずは染めるものと染めないものを分けるためにバラしました。車輪やロッドは染めません。
初めにクレンザーで汚れを落とし磨きます。 クレンザーには研磨剤が含まれるので指の腹で擦れるテンダー側面などはとてもきれいになります。 エンジン側も同じくらいきれいにしたいのですが、指が入らないため歯ブラシで磨きました。
さすがにテンダー側面ほどはきれいになりません。 すすいでおきます。
クレンザーで落としきれていない油分が取れている証拠で、底を見ればすすぎきれていない研磨剤が落ちているのがわかります。
超音波は洗浄物に目に見えない振動をかけます。
半田付けがきちんと出来ていない場合ここでパーツが落ちる事がありますので黒染め前にチェックできます。
以前、テンダーの手すりが落ちました。黒染め後に落ちるよりは半田付けし易い今落ちてくれたほうが助かります。
超音波洗浄後、乾燥させずに直ぐに黒染め液に漬けます。
黒染め液はエコーモデルのスーパーブラック（真鍮，銅，洋白用黒染液\1,800）を使いました。
液温は25℃程度？室温で、液は二倍に薄めました。（文献で二倍に薄めて様子を見ながら染めるとあったので）
染めたくないところはマスキングテープを貼ります。ナンバープレートもただ貼っただけです。
気を取り直してテンダーの黒染めを始めました。
ふと胸をよぎる、「とんでもない事をしてしまったか？」
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これじゃ撤去前の荒廃した保存機関車・・・ ナンバープレートの保護はマスキングテープを貼っただけですが、 そこそこ大丈夫なものですね。 |
